1 意匠性シルクコンポジット
〜軽くて強くて芸術性のある環境調和型材料の応用〜

京都工芸繊維大学 地域共同研究センター
大学院工芸科学研究科先端ファイブロ科学専攻 教授 木村 照夫氏
【適用】インテリア用品、 スポーツ用品、 車部品、 日用雑貨など
【目的】環境に優しく(生分解性)芸術性のある複合材料の開発と応用
【効果】廃棄処分の容易な材料であり、 しかもミルクの強度と芸術性が発揮される。
【概要】生分解性フィルムと西陣織や友禅染絹織物を積層して加熱・圧縮することにより、 最外層を透かして絹織物が意匠として現れる生分解性複合材料を開発した。 その成形手法、 成形品特性、 試作品について説明する。
18 重合性糖エステル及びその製造方法
〜生分解性をもつ新規高分子の酵素・化学的合成方法〜

独立行政法人 産業技術総合研究所 つくばセンター 生物機能工学研究部門
環境保全型物質開発・評価研究グループ 研究グループ長 常盤 豊氏
【適用】細胞標識・生体分子精製用試薬、 医薬品 (抗ウィルス・酵素阻害剤)、 細胞接着剤等
【目的】天然に豊富に存在する糖類を利用して生分解性を持つ新規高分子の酵素・化学的合成方法
【効果】共重合体の合成も容易であり、 種々の糖分岐をもつ高分子のデザインが可能となる。
【概要】糖エステルから得られる重合体は、 その分子鎖に糖が還元糖の形で多数結合した構造を有する場合、 還元末端にアミノ基を有するペプチドや核酸等を結合させることもでき、 機能性材料として有利に適用される。
2 ヒートアイランド対策用保水材
〜繊維状及び液状保水材〜

東洋紡績 AP事業部 前田 敦則氏
【適用】土木・建設分野、 緑化分野
【目的】ヒートアイランド抑制及び緑化促進
【効果】対象物への充填や貼り合わせが可能。 所望の場所に保水性を付与することができ、 水の気化冷却によりヒートアイランド抑制や給水による緑化促進に貢献できる。
【概要】当社が保有する繊維状と液体状の2種類の吸水ポリマーを紹介。
ヒートアイランド対策に着目し、 吸水ポリマーの応用範囲について提案する。
キーワード) ○ヒートアイランド対策
○水の気化冷却
○緑化
19 建設事業に用いられるジオテキスタイル技術
〜土の欠点を補う技術〜

京都工芸繊維大学 地域共同研究センター
大学院工芸科学研究科先端ファイブロ科学専攻 教授 木村 照夫氏
【適用】建設分野
【目的】ジオテキスタイルは盛土などの土の構造物に対して、 補強、 保護、 排水、 ろ過、 分離などを目的に使われています。 ジオテキスタイルには織物、 不織布などのほか、 高分子材料でつくられたジオグリッドなどがあります。
【効果】ジオテキスタイルを用いた補強土工法は、 土の構造物を構成する土塊そのものを内部から補強することにより、 安定した急勾配の盛土の築造を可能にします。 また、 建設工事で発生する土 (建設発生土) を有効に再利用する技術である袋詰脱水処理工法 (袋を利用して土を脱水・減量化する技術) や短繊維混合補強土 (土に短繊維を混合し補強する技術) においてもジオテキスタイルは使われています。 ジオテキスタイルの利用により、 従来は建設が難しかった急勾配の土の構造物が施工でき土地の高度利用を図ることが可能となるとともに、 建設発生土の再利用によって環境保全の効果などが期待されます。
【概要】ジオテキスタイルは盛土などの土の構造物に対して、 補強・保護・排水・ろ過・分離などを目的に使われています。 ジオテキスタイルには織物・不織布などのほか、 高分子材料でつくられたジオグリッドなどがあります。 ジオテキスタイルを用いた補強土工法は、 土の構造物を構成する土塊そのものを内部から補強することにより、 安定した急勾配の盛土の築造を可能にします。 また、 建設工事で発生する土 (建設発生土) を有効に再利用する技術である袋詰脱水処理法 (袋を利用して土を脱水・減量化する技術) や短繊維混合補強土 (土に短繊維を混合し補強する技術) においてもジオテキスタイルは使われています。 ジオテキスタイルの利用により、 従来は建設が難しかった急勾配の土の構造物が施工でき土地の高度利用を図ることが可能となるとともに、 建設発生土の再利用によって環境保全の効果などが期待されます。
 本発表では、 ジオテキスタイル技術の概要を説明するとともに、 最終処分場や汚染土壌などのジオテキスタイルの新たな適用用途について紹介する予定です。
3 マグネシウム・ニッケル合金薄膜を用いた調光ミラーガラス
〜あるときは鏡、 又あるときは透明なガラス。
  状況に応じて自在にコントロール!〜

独立行政法人 産業技術総合研究所 中部センター 基礎素材研究部門
研究員 山田 保誠氏
【適用】建物用の窓ガラスや自動車の窓ガラスなど
【目的】優れた調光特性を有するマグネシウム・ニッケル合金薄膜を開発する
【効果】建物や自動車において窓は大きな熱の出入り場所になっており、 この熱をうまく制御することで環境・エネルギー問題の解決に繋がる。
【概要】本調光ミラーガラスは、 水素・酸素の雰囲気制御や電気化学作用等により鏡状態と透明状態との間を自由に変化させることができる。 。
20 排水管更生技術「P・C・Gマルチライナー工法」
〜ビル・マンション等建設物排水管更生〜

(株)P・C・Gテクニカ 社長 藤井 金蔵 氏
【適用】パイプライニング工法
【目的】既設管内に高強度のFRP管を形成。 老朽管を新管同様に再生。
【効果】配管布設替えの1/2〜1/3の費用と、 排水管を住みながら再生。
【概要】ビル・マンション配水管更生技術「P・C・Gマルチライナー工法」は建物を取り壊したり、 多額な費用をかける事なく、 短期間で更生いたします。 現在特許申請と技術審査証明の審査をうけています。
 「P・C・Gマルチライナー工法」の技術説明、 施工実績等を発表させていただきます。
4 熱サイホン式雪発電
〜熱を利用する克雪との組み合わせを推薦〜

富山大学 理学部 地球科学科 地球圏物理学  教授 対馬 勝年氏
【適用】ヘリポート融雪、 巨大融雪槽、 低温度熱源利用
【目的】克雪と発電、 循環型クリーン資源の利用
【効果】融雪を果たしながら発電もできる。 未利用低温熱源、 雪の有効利用ができる。
【概要】長大熱サイホン内に位置エネルギーを作り出し、 落下する液体でタービンを回し、 発電する。 媒体は10〜30℃で沸騰し、 気化熱は100J/g程度の揮発性である。 上昇管を細くし、 凝縮部を大きくした膨張缶の導入により、 断熱膨張効果を引き出し、 下端で発生したガスを吸い上げる。 高速のガス流に復流液を噴射することにより、 還流量を飛躍的に増大できた。 落差が低いほど液体でダムに輸送される割合が増すので、 加熱が一定なら得られる位置エネルギーの大きさは落差によらないから、 低落差発電が可能である。
21 塗ればガラスになる―常温ガラスコーティング
〜焼付をしないで塗装面がガラスになる無機塗料〜

(株)日興 代表取締役 塩田 政利氏
【適用】全ての塗装を必要とする面。
【目的】環境汚染の防止とライフサイクルコストの低減
【効果】有機溶剤を使用しないため環境を汚染しない。 耐候性が強いのでライフサイクルコストは安くなる。
【概要】石油化学の華である有機塗料は、 今、 環境汚染に直面し、 建築、 土木業界で深刻な問題が発生している。 弊社、 代表取締役 塩田政利は、 医学博士のライセンスを持ち、 人間に優しく、 環境を破壊しない、 循環型地球システムとして、 無機塗料の開発を手掛けてきた。 無機といえば、 身近にある石、 土、 ガラスである。 特にガラスは、 究極の無機といわれ、 耐候性、 耐薬品性等に優れている。 このガラスを、 高温の熱を必要とせず、 常温の領域で、 塗布するだけで、 化学反応により、 ガラスの薄膜を形成する技術を確立し、 常温ガラスコーティングと命名した。 この技術は、 特許を取得しており、 日興だけが持つ特許技術と、 名称の著作権を持つ。 現在、 金属、 コンクリート、 プラスティック、 木材、 有機塗料の塗布面等に摘要出来るまでになっている。
5 可視光応答型光触媒フィルター
〜三次元微細セル構造の浄化用フィルターに
  光触媒を担持させた新規材料〜

独立行政法人 産業技術総合研究所 九州センター 基礎素材研究部門
セラミックス系複合材料研究グループ 谷 英治氏
【適用】NOx、 家畜等の悪臭、 海苔の処理廃液、 農業廃液の分解等
【目的】構造制御可能な三次元微細セル構造の浄化用フィルターに光触媒を担持させ、 高効率に分解させる。
【効果】酸化チタンと汚染流体の接触確率を三次元的に高め、 効率よく汚染流体を分解でき、 可視光応答型なので蛍光灯や太陽光でも作動する。
【概要】スポンジ形状の多孔質フィルターは、 三次元構造体であり、 骨格部分が細く、 汚染流体との接触効率が高い。 これに光触媒の酸化チタンを付けると、 NOx等の分解を高効率で行い、 蛍光灯等の可視光でも作動する。
22 NEPSゼロエミ工法
〜自然石の有効利用による、 自然環境の創出と施工性を
  高めた多自然型護岸工法〜

建築・都市環境材料研究会 ((株)ホクコン 環境営業部 課長) 清水 利康氏
【適用】多自然型護岸工法・建設-ゼロエミッション
【目的】ダム、 河川などの建設工事に伴ない発生する自然石を有効活用し、 現地でのプレキャストパネルすることによるゼロエミッショナル及び、 自然石による多自然型護岸の構築。
【効果】
 @排出石材の有効活用-ゼロエミッション
 A施工性、 安全性の向上-エコノミカル
 B自然景観の創出-ランドスケープ
 C生物生棲空間の形成-エコロジカル
【概要】これまで熟練工不足や経済性の問題から、 施工現場で発生する自然石は貴重な資源でありながら、 活用が十分ではなかった。 本工法により特殊型枠と特殊施工機械を用いることで、 熟練工がいなくても経済的に、 発生した自然石を用いて自然石張護岸の構築が可能となりました。 本工法は施工現場から廃材を出さない (ゼロエミ)、 廃材であった自然石を活用するなど環境に配慮した工法です。
6 水洗洗浄水リサイクルシステム
〜表面処理等の多段浸漬洗浄工程を、 1槽のスプレー水洗槽と
  洗浄液分配機構により濃縮リサイクルをする〜

(株)アルファイン 柳下 和彦氏
【適用】表面処理、 水洗浄工程
【目的】水洗水のリサイクル、 有価物の濃縮回収、 排水処理
【効果】洗浄設備が小さくなる。 洗浄水使用量が少なくなる。 排水量が減る。 スラッジ等の廃棄物が減る。 有価物の回収が容易になる。
【概要】現在のめっき工程等における物品の洗浄は従来より多段水洗の浸漬法やスプレー水洗が一般的である。 この方法は一番簡単でシンプルな洗浄方法だが、 多くの水洗タンクが場所を取り装置も大型化し高価となる。 また、 水の使用量や排水量も多く処理に掛かる費用も高いのが問題である。
ここで紹介する水洗方式は、 洗浄水の切替分配機構を下部に備えた1槽のスプレー洗浄槽と、 その下に多段洗浄水タンクを設け、 濃度の高い洗浄水から順にワークを洗い、 スプレー洗浄槽の下部に設けた分配機構を切換えることにより、 洗浄水を各濃度別に回収する。
23 構造用アルミニウム合金を用いた自動車用構造体製造のためのレーザ接合技術の開発
〜次世代自動車製造のための接合技術〜

富山県工業技術センター 中央研究所 加工技術課
主任研究員 冨田 正吾氏
【適用】自動車、 鉄道車輌、 各種アルミニウム製構造物など
【目的】次世代自動車用アルミニウム合金製フレーム構造体の接合技術を開発するため。
【効果】従来のアーク溶接法に比べて、 気孔欠陥を抑制し、 継手強度が高い溶接継手の形成が可能。
【概要】次世代自動車用フレーム構造材として有望視されるアルミニウム合金押出材と鋳物材の異種材料の接合を行うためのレーザ接合について検討し、 最適レーザ接合条件の確立、 気孔欠陥の抑制、 数値計算による熱変形予測および継手効率の向上を図ることができた。
7 ポータブルGeガンマ線スペクトルモニタ
〜手軽にどこでも放射能の種類と量を知ることができる〜

日本原子力研究所 中性子利用研究センター
中性子産業利用促進グループ 主任研究員 片桐 政樹氏
【適用】放射線モニタ
【目的】バッテリィで動作させることができ、 ポータブルで操作も簡単、 かつ放射能の種類とその量を正確に知ることができるガンマ線スペクトルモニタの開発。
【効果】どんな場所でも、 どんな時でも時間をかけず、 あまり知識が無くても放射能を正確にモニタすることができる。
【概要】電気冷却式Ge検出器の課題であった冷却器の機械振動に起因する雑音の低減化、 バッテリィ駆動回路の改良と最新の高容量・軽量バッテリィによるバッテリィ駆動化、 素人でも操作可能とした駆動・解析ソフトウェアの開発により、 手軽に持ち運びができ、 ほとんど素人の人でも操作できるポータブルGeガンマ線スペクトルモニタを開発した。 検出器本体の大きさは10.2p、 長さ39.3pと非常にコンパクトであり、 Liイオン・バッテリィにより約1時間で冷却ができ、 その後8時間測定が可能である。 操作は簡単で超小型ノートパソコンを用いて行い、 ガンマ線の核種とその強度が一定時間ごとモニタ可能。
24 (株)技術開発総合研究所の理念と挑戦、 及び技術開発の現状と展開
〜中小企業の開発技術の有り方と、 技術移転が可能な
  開発技術約20種を紹介〜

(株)技術開発総合研究所 代表取締役所長 本望 行雄氏
【適用】気泡除去器、 混合器、 高圧プランジャー・ポンプ、 流量センサー、 密度センサー、 熱交換器等々。 工業、 自動車、 医療、 食品等々のあらゆる産業分野。
【目的】日本の産業に重要な「台木」で有る"中小企業"の活性化を目標に開発した、 即、 製品化が可能な《ローテック》技術の紹介と共同開発・共同生産・共同販売の公募を行う。
【効果】@優秀な技術を有する企業の活性化、 A新たな産業の創成、 B日本の産業の活性化、 等への貢献が期待される。
【概要】 「中小企業の技術育成と日本の技術発展に貢献する」 ための 「葛Z術開発総合研究所」 の理念と挑戦、 そしてこれまでに開発した 「中小企業対応の―各種の技術の種と乾パン型商品 (=トヨタ自動車鰍フカンバン方式に対抗する、 5年間の在庫でもその価値を消失しない商品の意) である気泡除去器、 静止混合器、 気体流量較正原器、 各種流量センサー、 密度センサー、 軽質成分/重質成分分離器、 蓄冷・蓄熱剤、 熱交換器等々を、 共同開発あるいは委託製造希望会社向けに紹介すると共に、 弱小企業の技術開発の在り方の一つの例を概説する。
8 雷害防止対策
〜北陸の雷の特徴と高度情報化時代の雷害防止対策について〜

北陸電力(株) 技術開発研究所 雷センター 上席コンサルタント 酒井 勉氏
【適用】電子回路を保有するあらゆる分野の装置・システム
【目的】LSIなど集積回路や電子回路基板、 低圧小型の制御回路などからなる情報処理システムや生産装置、 家電機器などを、 雷害から護る手法について述べる。
【効果】社会のあらゆる分野で用いられている電子機器、 電気機器に対する合理的で経済的な耐雷対策の提案により、 費用対効果の明確な耐雷対策の確立。
【概要】集積回路に代表される電気電子回路は、 高速・大容量・軽量小型・省エネといった社会のニーズにマッチしてあらゆる分野で活用されている。 しかしこれらの回路は雷サージに弱く、 その対策技術の確立が求められている。 北陸地域の雷の特徴と雷害対策技術のポイント、 対策の事例を紹介する。
25 省配線デジタル通信・マイコン応用のインテリジェント張力制御装置
〜誰でも簡単に正確な張力制御〜

イズミインターナショナル(株)
(小倉クラッチ(株) 総合企画部開発技術課 課長) 三ッ橋 隆史氏
【適用】クリールスタンド、 各種の巻出し、 巻取り装置
【目的】遠隔一括操作や個別操作が可能で、 省配線と低コストを実現しながら各種糸の張力を正確に制御する。
【効果】織布の準備工程である整経工程で使用した場合は、 安定した経糸張力により高品質な織布を得ることができる。 遠隔一括や個別設定ができるので、 多品種生産にも簡単な操作で設定張力を変更することができる。
【概要】複数本の糸走行張力をオープンループ制御方式で糸張力を一括操作するハードウェアー部、 ソフトウェア(特許出願済)の紹介。
高性能・低コストを実現した糸ラインテンションセンサーの開発と用途。
9 特許流通促進事業の概要
〜開放特許・特許情報を有効に活用するためには〜

独立行政法人 工業所有権総合情報館 理事 蔵持 安治氏
【概要】今後の経営戦略にとって知的財産の活用が重要となってきます。 当工業所有権総合情報館では、 大学や企業が保有する開放特許の活用や、 技術開発を行う上で不可欠な特許情報の提供・活用を促進するため、 特許庁から事業を引き継いで実施している 「特許流通促進事業」 の活用方法をご紹介します。
26 ニューラルネットワークによる数値制御工作機械の熱変形予測
〜工作機械の熱変形による切削誤差の予測と補正〜

金沢大学 工学部 情報システム工学科
情報メディアネットワーク講座 教授 中山 謙二氏
【適用】数値制御形工作機械
【目的】精密工作機械は作動中に熱変形により切削精度が落ちる。 これを事前に予測して、 数値制御で補正することにより、 切削精度を上げる。 また、 熱変形を防ぐための様々の装置を不要とする。
【効果】熱変形に対して切削精度を保証する。 熱変形を防ぐための様々の装置を不要とし、 小型化、 低価格化を実現する。
【概要】生産工程の自動化、 無人化が促進されるにつれて、 マシニングセンタに代表される数値制御(NC)工作機械は長時間連続して、 複雑かつ過酷な条件下で無人運転されつつある。 こうした中にあって、 工作機械の熱変形は加工精度を劣化させる最大の要因であり、 有効な対策が求められている。
 本発表では、 加工中の工具・工作物間の相対熱変位を機械各部の温度測定情報に基づいて、 高精度で予測し補正する問題に大して非線形予測に優れているニューラルネットワークを用いて行う方法について述べる。
@工作機械の各部の温度データと相対熱変位の関係は一般に非線形であり、 かつヒステリシスを有するので、 この関係を実現するニューラルネットワーク構造。
Aニューラルネットワークの学習に用いたデータと汎化能力 (未学習データに対する予測能力) の関係、 及び所望の予測能力を得るために必要な学習データ。
B熱変位を予測するのに用いられる有効な温度測定位置を自動的に求める方法。
Cニューラルネットワークによる相対熱変位予測器の実装方法。

10 研究開発及び少量量産に於ける最適な購買ソリューションの実践
〜日本、 欧州に於ける少量部品の電子調達〜

アールエスコンポーネンツ(株)  営業部 部長 高谷 泰之氏
【適用】研究開発、 少量量産
【目的】研究開発及び少量量産に於ける部品手配は、 その量・購入金額に比べて内部工数が極めて高い。 その工数をいかに低減させるかを紹介する。
【効果】少量・多品種の部品手配に於けるトータルコストの低減化及び技術者・開発者の本来業務外業務の削減。
【概要】研究開発やMRO、 少量量産など、 少量多品種の部品手配を行う際に、 いかに内部コストを下げ効率的に行うかを、 欧州と日本の実例を交えながらご紹介させていただきます。
27 磁気研磨機によるバリ取り仕上げ加工について
〜磁気研磨機の特長と効果〜

(株)プライオリティ 代表取締役 中野 修氏
【適用】金属加工部品
【目的】バリ取り仕上げ加工
【効果】・パイプ状内径バリ、 交差バリを除去。
     ・複雑な形状や頻度の高いものでも変形せずに仕上げる。
【概要】磁気研磨機の開発とバリ取り仕上げ加工について
@磁気研磨機の研究と開発
A磁気研磨機の特長と効果
11 フィードバック制御の適用事例の紹介
〜フィードバック制御を利用するとこんなことができる!〜

福井大学 工学部 機械工学科 助教授 川谷 亮治氏
【適用】フィードバック制御により特性改善を図ろうとしている製品
【目的】現代制御の適用事例の紹介
【効果】様々な条件に依存するが、 制御の対象となるものの特性を希望するものに改善することが可能である。
【概要】これまでに行ってきたフィードバック制御の事例をいくつか紹介し、 その有用性を分かりやすく説明する。
28 複合型光ファイバシステムを利用した低侵襲医療技術への応用
〜患者に優しい手術方法を目指して〜

日本原子力研究所 東海研究所 大強度陽子加速器施設開発センター
中性子施設開発グループ 研究員 岡 潔氏
【適用】レーザー溶接、 レーザー治療、 生体計測
【目的】低浸襲医療技術を目指したレーザー治療の為の光エネルギー伝送技術の研究開発
【効果】腹膜内手術におけるレーザー手術等において、 患者への身体的負担を軽減する。
【概要】本件は平成7年度から開発を進めてきた核融合炉の遠隔保守機器に搭載する熔接/切断用レーザー光の伝送及び画像伝送用複合型光ファイバに関する技術について、 医療分野でも活用されることを狙った取り組みである。 医療用技術としての可能性を見極めるため、 これまでにファイバ先端の光学系の製作及び実際にレーザー光を導入した基礎試験を行った。 この取り組みにおいて、 観察用ファイバとレーザー光伝送用ファイバの同軸化及び複合化を発案し、 1本のファイバで治療部位の観察とレーザー治療が両立可能となる光伝送技術を開発した。 更にファイバの極細化についての検討も進め、 心筋治療、 血管吻合、 気管支鏡治療等の微細な部位でのレーザー治療において、 微細化ファイバは十分利用可能であるとの見通しを得た。
 以上の背景を基に、 本発表では、 低侵襲医療技術であるレーザー治療において、 治療部位の観察とレーザー治療を1本のファイバで両立可能にする光伝送技術を提案する。
12 微生物、 酵素の利用によるバイオ関連技術の開発
〜有用微生物および産業用酵素の開発〜

福井工業大学 工学部 環境・生命未来工学科 教授 草桶 秀夫 氏
【【適用】植物発芽促進剤の開発、 抗菌剤の開発、 微生物農薬の開発、 健康食品
【目的】遺伝子工学、 酵素光学を駆使し、 産業用酵素を開発する。
【効果】@産業用微生物・酵素の検索 A環境浄化システムの開発 B微生物農薬の開発などの産業分野への効果が期待される。
【概要】本研究は、 微生物培養技術や遺伝子組換え技術を用いて、 カニ甲羅の主成分であるキチン、 キトサンおよびキトサン分解酵素の有効利用をめざす。
29 複合レーザー結晶の作成技術とレーザーの高性能化
〜接着剤を使わない接合技術と一応用例〜

日本原子力研究所 光量子科学研究センター
光量子基盤術研究グループ 副主任研究員 杉山 僚氏
【適用】レーザー、 光学素子
【目的】固体レーザーの発振性能の向上
【効果】発熱によって制限されるレーザー発振効率の改善
【概要】我々はレーザー用光学結晶の接合技術について研究を行っています。 固体レーザーの性能を向上させるためには、 高い光学的品質と優れた放熱特性をもつレーザー結晶が必要不可欠です。 このような光学素子を実現させるためには、 歪の原因となる高い接合圧力を加えないことが必要でした。 また、 放熱特性についてはレーザー結晶に母結晶を接合することで熱伝達が改善できました。 この際に接着剤などの中間剤を使わない接合技術を開発する必要がありました。 本プレゼンテーションでは、 Nd:YVO4レーザー結晶の両側面を母結晶のYVO4で挟んだサンドイッチ型の複合レーザー結晶の作成技術と、 接合界面の評価結果並びにレーザー発振性能の改善結果について、 発表したいと思います。
13 気体及び液体炭化水素の固形化
〜種々の油を水から分離して固形化する技術〜

独立行政法人 産業技術総合研究所 つくばセンター
物質プロセス研究部門 主任研究員 坂口 豁氏
【適用】ブタン・プロパン等の有機ガスの固形化、 ベンゼン・へキサン等の有機溶剤の固形化、 廃水中の炭化水素の回収・除去等
【目的】各種炭化水素の安全な輸送および貯蔵、 流出事故の際のそれらの回収、 排ガスや廃液の浄化等。
【効果】固形化材の数倍から数十倍の重量の油を固形化することが可能
【概要】カルボン酸ナトリウム(石鹸)と水(或いはNaCl水溶液)から作成した細くて長い繊維により、 室温で、 種々の油を絡め取って固形化する技術。
30 円筒内面へのTi系セラミック膜の低温成膜
〜チタン系有機金属のガス化によるハードコーティングへの
  適用研究〜

フジタ技研(株) 取締役開発室長 岡ア 健一氏
【適用】金型・その他部品の内径部コーティング
【目的】プラズマCVD法では不可能であった金型等の内径部への均一コーティングを目的とする
【効果】低温(500℃以下)での内径部の均一コーティングが可能になり、 金型やその他の部品等の内径部の耐磨耗性を大きく向上させることができる。
【概要】冷間鍛造金型は、 ますます複雑形状化し、 かつ高精度が要求されるようになっている。 そのため、 従来の熱CVD処理では対応できなくなってきた。
 本研究では、 三次元複雑形状物表面への均一コーティングを可能にしたHPPCシステム(脚注*)に一部改良を加え、 Ti系の有機金属(TDMAT)を原料ガスとして用いることにより、 500℃以下の低温で、 円筒内面へのTi系セラミック膜を均一に成膜する技術を開発した。 その成膜方法と、 得られたTi系セラミック膜の諸特性について報告するとともに、 原料となる有機金属の合成方法についても簡単に報告する。 なお、 本研究は、 (財)北陸産業活性化センターR&D研究推進助成事業による課題 「TDMAT (テトラジメチルアミノチタン) のTiN・TiCNハードコーティングへの適用に関する研究調査」 をH13〜15年度に行った研究である。 (*HPPCシステム:NEDOの地域コンソーシアム研究開発事業 「ハイブリッド型パルス・プラズマ・コーティング (HPPC) システムの研究開発」 で開発した新しい表面改質システム。 )
14 ファインセラミックスセンターの概要と企業支援について
〜先導的なナノテク研究開発から企業支援研究開発のご紹介〜

ファインセラミックスセンター 企画調査室 室長 安富 義幸 氏
【適用】生体材料、 電子デバイス、 誘電体、 カーボンナノチューブ、 水素分離膜、 集塵フィルター、 耐熱コーティング、 自己診断スマート材料、 燃料電池など
【目的】ファインセラミックスを中心とする材料に関し、 皆様方からの委託を受け、 皆様方に代わってあらゆる研究機関業務を行います。
【効果】蓄積された技術ポテンシャルを活用し、 常に技術を利用する企業側の立場に立ち、 実際に役立つ研究をすることにより、 事業化の促進を図ることができます。
【概要】当センターの概要と企業への支援活動について発表します。
31 抗菌めっき技術
〜私たちの生活環境で速やかな抗菌効果を発揮〜

(株)神戸製鋼所 知的財産部 技術契約・商標グループ長 斎藤 聖一氏 
【適用】・医療・福祉関連施設(病室・手術室・検査室等)
・食品関連施設(レストラン・厨房・食品製造ライン等)
・衛生関連施設(浴室・トイレ・ごみ収集場等)
【目的】大腸菌O157等の流行に伴ない抗菌機能を付与した材料のニーズが高まっていたが、 細菌の死滅までに24時間〜48時間が必要であったり、 光の当たらない場所では十分な効果が発揮できない等の難点があったのでこの解決を目指した。
【効果】Niに複数の微量元素を添加し、 所定のめっき条件を駆使することにより従来の抗菌処理よりも10倍のスピードで最近を死滅させることができる。 抗菌というより殺菌に近い効果を発揮する。
【概要】本技術はNiベースの電気めっきを施すことにより、 従来の抗菌材料とは桁違いの抗菌効果を示すもので、 抗菌というより殺菌に近い効果を持つものです。 抗菌作用を持つイオンにより金属又は樹脂の表面に付着した細菌を死滅させること、 かびを抑制すること、 及び藻を抑制することができる技術です。
15 耐熱性、 徐放性を有する有機-粘土複合体
〜芳香性化合物などをプラスチィックや紙と複合化〜

独立行政法人 産業技術総合研究所 四国センター 海洋資源環境研究部門
生物資源高度利用研究グループ 主任研究員 石井 亮 氏
【適用】芳香性、 抗菌性樹脂を利用する幅広い分野に適用可能。 抗菌樹脂、 抗菌紙、 抗菌シート、 抗菌フィルター、 抗菌医療品。
【目的】天然有機化合物の一部は、 安全性の高い抗菌物質として知られている。 しかしながら、 耐熱性が低く、 また、 昇華性であるために、 プラスチィックや紙と複合化が困難であり、 徐放性能は低かった。
【効果】抗菌性有機化合物ー層状粘土複合体を用いることにより、 プラスチィックや紙との複合化が容易になり、 除放性が向上する。
【概要】本技術は、 芳香性、 抗菌性有機化合物を、 有機親和性の層間支柱を有する層状粘土の層間空隙中に包摂することによって、 それら有機化合物の昇華性、 耐熱性を向上させる。
32 導電性織物の製造技術と電磁波シールド材への応用
〜日本、 欧州に於ける少量部品の電子調達〜

セーレン(株) 技術開発部門 開発研究第二部 前田 晋氏
【適用】エレクトロニクス分野(電磁波シールドテープ、 ガスケット材、 ケーブルカバー材など)
【目的】電磁波シールド材としての機能性向上と用途開発
【効果】パソコンをはじめとする電磁波対策部品に用いられる。
【概要】無電解メッキ技術により、 繊維がもつ加工性・柔軟性と金属がもつ導電性・電磁波シールド性を併せもった素材の製造を行っている。 無電解メッキ技術による加工原理・電磁波シールド材としての性能および用途展開について述べる。
16 水と酸素から過酸化水素を製造するための金超微粒子担持触媒の開発
〜クリーンな漂白・殺菌剤をクリーンなプロセスで〜

北陸先端科学技術大学院大学 材料科学研究科 教授 三宅 幹夫 氏
【適用】薬品
【目的】過酸化水素を簡便かつクリーンに製造する
【効果】製紙などをはじめ多方面で漂白・殺菌剤として使用される。
【概要】環境負荷が小さい漂白剤、 殺菌剤として注目されている過酸化水素を、 簡便かつクリーンなプロセスで合成するための触媒の開発について発表する。 過酸化水素は、 水と酸素に分解する過程で活性な酸素を発生し、 この活性酸素が、 漂白、 殺菌作用を示す。 本発表では、 分解生成物である水と酸素(空気)から常温常圧で過酸化水素を製造するための触媒開発を目的としている。 触媒活性種である金の粒子径をナノテクノロジーの技術を応用することで制御するなど、 高活性を示す触媒の条件を検討した。
33 イオン注入技術・成膜技術・分析評価技術
〜新しい表面機能に挑戦!イオン注入・成膜・分析のことなら
  何でもお任せ!〜

(株)イオン工学センター・研究所 企画営業本部 第一営業部 部長 江浦 隆氏
【適用】@半導体・電子デバイス分野  A工具・金型分野
Bエネルギー・環境分野    C医療・バイオ分野
【目的】イオン工学的手法を用いた注入・成膜・分析に関する受託研究や受託加工を行っています。 また、 注入装置・成膜装置・分析装置を直接使用し、 お客様自ら新製品開発に挑戦できます。
【効果】電子デバイスの試作や工具、 金型等の表面高機能化を早期に実現できます。
【概要】イオン工学センター・研究所では各種イオン注入装置・成膜装置・分析装置を取り揃え、 皆様のご利用をお待ちしています。
@イオン注入では、 70種類のイオン種を扱い、 低エネルギー(200eV)から高エネルギー(8MeV)までのイオン注入が可能です。 高温イオン注入(〜1000℃)やエキシマレーザーとの同時照射も可能です。
A成膜もスパッタ蒸着、 イオンプレーティング、 真空蒸着、 イオンビームスパッタ(IBS)蒸着、 イオンクラスタービーム(ICB)蒸着、 イオンビームアシスト(IBAD)蒸着、 プラズマCVD、 多元非平衡スパッタ (UBM) 蒸着、 厚膜複合皮膜形成等、 各種成膜装置をご用意しています。
B分析装置では、 TEM、 SIMS、 XPS、 ラマン、 HSEM、 RBS、 XRD、 AEM、 AFM他、 オペレーターとペアになり、 ご希望のデータをその場で観察・分析することができます。
 当技術・製品の導入により期待される効果としましては、 @Si半導体を始め、 SiCやGaN、 ダイヤモンド等ワイドギャップ半導体の研究開発や試作、 各種電子デバイスの研究開発や試作、 A工具・金型・各種機構部品の表面高機能化 (高硬度・耐摩耗性・耐熱性・耐腐食性…) をタイムリーに実現することができます。
17 マイクロ波熱分解によるバイオマス処理技術
〜未利用のバイオマス資源から機能性物質として期待される
  無水糖と高品位活性炭を作る〜

独立行政法人 産業技術総合研究所 北海道センター 生物機能工学研究部門
生産資源高度利用研究グループ 主任研究員 三浦 正勝氏
【適用】無水糖を原料とする医薬品・高分子・機能性物質・高品位活性炭
【目的】未利用のバイオマス資源から無水糖(レボグルコサン)を効率良く生産
【効果】無水糖(レボグルコサン)は、 光学分割剤・立体規則性多糖・医薬品などの次世代原料として期待される。 同時に生産される炭化物は高品位のの活性炭原料として利用できる。
【概要】木材・古紙などのバイオマス資源をマイクロ波法で加熱することにより、 バイオマス内心部から高温になるため、 揮発物の熱分解を抑制できる。
34 StarBed北陸ITの研究施設紹介
〜インターネット等のネットワークに関する研究施設の紹介〜

通信・放送機構 北陸IT研究開発支援センター
統括研究指導員 佐野 正行氏
【適用】通信・情報に関する分野
【目的】5000台規模の大規模仮想ネットワーク環境を擬似的に生成し、 任意のネットワーク環境の中で研究開発を行うことができます。
【効果】ネットワークに関する新技術や新商品、 新サービスの研究を効果的に行えます。
【概要】当センターの正式名称は 「通信・放送機構北陸IT研究開発支援センター」 と申しまして、 石川県辰野口町北陸先端科学技術大学院大学に誘致していただき、 北陸総合通信局様のご支援により 「通信・放送機構」 が設置したもので平成14年4月1日に開所いたしました。 センターの主な設備は
@シミュレーター研究設備・・・ 512台のネットワーククライアント装置 (高機能パソコン) で約5,000台規模の仮想ネットワーク環境を擬似的に生成できる装置です。
A解析研究設備・・・ 高速大容量の共用ストレージ装置を備えネットワーク全体の挙動を把握・解析・予測する事ができます。
B共用研究設備・・・ 利用者が研究開発を行うための共用クライアント環境を提供します。 UNIX及びWindowsのワークステーション各2式を用意しています
Cネットワーク設備・・・ センター内の各設備間及び外部機関とのネットワーク接続環境を提供するための設備です。
 以上4つの設備からなっており、 極めて実利用環境に近い大規模ネットワーク空間の模擬を可能にする施設であります。  この設備を利用して、 次世代のインターネットテクノロジーの研究や実験を行うことが出来ます。